一般的記憶術の基本的な説明(規則対象外)

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一般的記憶術とは、先代w故シモニデスが作り上げたと言われる紀元前の記憶術です。
ボブとしては、この記憶術を古典的記憶術と呼べるほどの新しい記憶術を作成したい(ニュートン力学が古典物理学と称されるよう)と思っているのですが、これがなかなか難しく、まだ古典と言えるほどの記憶術は現在(2019/6)できていません。

ですが、トップページにある対文章式記憶術を説明するにあたり、この一般的記憶術の説明なしには説明できないので、この一般的記憶術を説明します。

一般的記憶術の方法は以下です。
①イメージ化
②場所法
③復習
が基本的な作りとなっています。

一般的記憶術は基本的に単語や記号に対して記憶力を上げるものです。
メモリースポーツ(世界記憶力選手権)などでイメージを覚えているシーンを見かけますが、これはイメージの一部を関連付けて覚えているもので、イメージ全てを覚えれるわけではありません。
しかも手がかり再生といって、手がかり、このメモリースポーツの場合は、イメージの画像を使って想起、再生しているので、やっぱり基本的には単語や記号に対して絶大な力を発揮するものです。

なぜそのようになるかというと、①のイメージ化の手法がその鍵を握っています。
例えば文字媒体で「りんご」を覚えたいとき、文字としては「り」「ん」「ご」という3つの情報になっています。
しかしそれをイメージ化した場合は、「りんご」という3つの情報は、「リンゴ」という一つのイメージの情報として記憶できます。
これをボブは「情報の減少」と名付けています。
対文章式記憶術では、これを「圧縮」という名前の方法として紹介しています。

このように一般的記憶術では、イメージ化という情報を減少される仕組みがあるため、記憶力が増している面があります。
その上で視覚化していることも意味がありますが、この部分は復習の項と関係があり、復習の項に説明を譲ることにします。

さて、次は場所法ですが、この方法は簡単で、①でイメージ化した具体的物をこれまたイメージした実際にある場所、または想像上の場所に置くというものです。
この方法は科学的にも実証されていることで有名な方法です。
具体的には先ほどの例で出たリンゴのイメージを例えば自室の机に置くというものです。
これだけでも記憶力は少し上がりますが、その上で復習をすればさらに記憶力が上がります。

さー、一番大事な復習の項の説明をします。
実はイメージだと情報が減少すると言っても、実は認識と記憶の限界であるマジカルナンバーセブンを超えるものではないと心理学で実証されています。
マジカルナンバーセブンとは、短期記憶に入る量というのは、7±2個分しか記憶できないという現象のことです。
ちなみにマジカルナンバー(セブン)と書きましたが、最近は7個も覚えれないということからセブンではないようです。

では、短期記憶に入る量が7±2なのに、なぜ記憶術ではそれ以上に覚えていられるのか?
ここが問題なのですが、それは単にイメージ化することによる“視覚化”が重要な役割を担っています。
視覚化することにより、少し覚えたら、前に記憶したイメージを“チラ見”することで復習することができます。
イメージ化すると記憶が曖昧であれば、イメージも曖昧になりますし、記憶から消失していれば、イメージも消失することになるので、復習に最適です。

記憶術初心者にありがちなのが、「俺は記憶術をやっている。だから一回で記憶できる。復習など必要ない!」と考えて、ドンドン情報を記憶していって、前にある情報にチラ見すらしないということです。
情報が多くなってきたら、少し前に覚えたイメージをチラ見する。
情報がすっごく多くなったら、チラ見だけでなく、つぶさに観察する。
単語を覚えたいなら、イメージがその目的の単語に直せるか最終的にはチェックすることが大事です。

以下、さらなる応用です。
④関連付け
⑤物語法
⑥ジャーニー法、または記憶の宮殿

④関連付けはイメージ同士をつなげることです。
関連付けに関しては色々なものがありますが、ここでは渡辺式記憶術で言うところの連想結合法を紹介します。
その連想結合法ですが、例えばリンゴがミカンを蹴っているとか、掃除機がストローで吸われていると言ったものです。
これを抽象的な言い方をするならば、あるイメージが二つあります。
一方のイメージが他方のイメージになんらかの行為をしているという状態にするのが、関連付けです。

さらに④の関連付けを応用したのが、⑤の物語法です。
物語法とは複数のイメージがあるときに、その複数のイメージが登場するような物語を作る方法です。
例えばミカンがリンゴを蹴ったら、リンゴが転がっていき、掃除機に吸われ、その掃除機がストローに吸引されていると言った、少し長めの関連付けのことです。
実際はもっとちゃんと面白い物語にするのがいいのですが、ボブの文才能力だとこれが限界です。

さらに最後は⑥のジャーニー法と記憶の宮殿ですが、ジャーニー法と記憶の宮殿の違いは、ジャーニー法が実際にある場所を使うのに対して、記憶の宮殿は完全にイメージで作った架空の場所のことだとボブは認識しています。
この方法は、ジャーニー法であれば、通勤する道であったり、よく行く喫茶店だったりといった大体慣れ親しんだ頭の中で見ずともイメージできるような場所を使って、イメージをその通勤路の各場所に順次配置していくというものです。
例えば一本目の電信柱はリンゴ、次の空き地にミカン、その次の曲がり角に掃除機という感じです。
なお、通勤路にしておけば、通勤する度にイメージを見返すことができます。

このようにして一般的記憶術は大体説明されます。