記憶術の研究開発手法

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記憶術の研究開発は、まずこんなことできたらいいなー♪とドラえもん的な発想をするわけです。
今回の例では対文章式記憶術の作成例を観ながら述べていきたいと思います。

まずは理想ありきです!
例えば対文章式記憶術でははじめは想起スピードを速くする。
あるいは一回で想起できる量を多くする。
この2点がアイデアとしてありました。
これらは想起スピードは訓練で上がるものの、普通の人は想起スピードもある一定の速さから速くならないし、想起量に関して言えば、記憶に定着し切らない限り、多くなることはありません。
と、このようなことが内観法や実験していくとわかりました。

さて、ではこれを破る術はあるのでしょうか?
それは今の対文章式記憶術見ればわかるでしょう。
実際これをほぼクリアしていると思いけり。。。

対文章式記憶術では普通の記憶術はどうなっているのかな?ということに注目したのが始まりちゃー、始まりでした。
普通の記憶術ではどうやら情報量の増加と減少を矛盾なく起こしているということがわかりました。
ここでは記憶術の仕組みを一回振り返ってみるという研究手法だと思われ。

情報量の増加という面だけみれば、例えばりんごにリンゴのイメージを加えていることからもわかるでしょう。
これは直観的にわかることで、じゃあ情報量の増加だけで記憶術を作ってもいいんじゃない?と思う人もいるでしょう。
じゃあ、やってみれば?とボブは言いますね。
たぶん最終的な量が覚えられなくなっているでしょう。
確かに情報量を増加させれば、一つ一つの情報は堅固になります。
でも量を覚える。
例えば文章などの量を覚えなければいけない情報を覚えるときに、あまり広範囲を覚えることができなくなります。
実はボブもはじめは情報の増加をしまくれば、絶対暗記にたどり着くと思って記憶術を作ったことがあります。
で、前に書いたように、全体的なアイテム量を覚えれなくなり、これは変だと思ったわけです。

では、情報量の減少という側面はどういうことか?というと、「り」「ん」「ご」という3文字の情報量を一つの「リンゴ」というイメージの情報量に置き換えている点ですね。

このように情報量の増加と減少を起こしているから、普通の記憶術は上手く働いていると結論付けたわけです。
でもでも、この解釈が本当に合っているのかは謎なので、自分でも解釈してほしいです!

この頃ぐらいだったでしょうか。
絶対記憶というのが作り出せるんじゃないか?と思い始めたのは。。
そこでボブが持っている絶対記憶できる状態って何か?というのを内観し始めました。
そこで思ったのが、「一個の情報なら絶対記憶できる」というものでした。
みなさん当たり前と思ったでしょー。
でもそれを応用しようと思うのが、研究開発では重要な思考法です。
例えば対文章式記憶術では圧縮という方法を使って、この一個の情報の状態を目指しています。
この思考法は数学でいうところの「公式」、つまり一個の情報なら絶対記憶できるという公式に当てはめるために、実際の式を変形していくという公式に当てはめるという操作に似た思考法だと思います。

今は説明のために直線的な時系列に並べていますが、実際の研究開発は、こんな一本線にはならないと思います。
ここに行き着くまでにPAOを改良したり、ゲーム、主に将棋や囲碁やオセロといった熟達すると驚異的な記憶力を持ちえるゲームを真似できないかと考えたりしていました。
ソロバンや速記などもこの間学んでいました。

はてさて、情報量を圧縮するという発想が生まれてきた理由は少しわかった。
だけれども、今の対文章式記憶術の変な方法はどこから生まれてきたのか?と思う方もいるでしょう。
それはPAOを無駄にいじっていたという経験が大きく絡んでいます。

PAOのスゴイところの一つは、関連付けることで、一個の絵として完成させるところだと思います。
つまり言い方を変えると、とっても「まとまり」のいいイメージと言えます。
この「まとまりの良さ」というのがキーワードになって対文章式記憶術のアイデアまで行き着きました。
ボブが次に思ったのは、それでも一括想起できないじゃん!ということ。
だから、思いました。
じゃあ、一括想起できるイメージって何?と。。。
そのとき着目したのが、PAOのPの部分。
人って服とか一括して想起できてるじゃん!て思ったわけです。
で、PAOの服で情報を表そう!
そうすればPAOは三つ以上の情報量を覚えれると、、、思ったわけです。
でも、そうならなかった。

けど、「まとまりの良さ」という面白い現象を観測できたわけです。
それを使って一括想起できるような記憶術を作ろうと思ったのです。
じゃあどうするの?ということになるわけですけど、実はそこに行き着く前にボブはこんな記憶術を開発していました。
それは例えば「リンゴ」というイメージがあったら、それを「O」という文字に“見立て”て、そのOのように他の記憶術的イメージを文字に置き換え、その作った文字列を語呂合わせするという方法です。
どうでしょー、今の対文章式記憶術と似ているところがありますよね!

で、そのアイデアだけではまだ不足していました。
が、昔からボブはレゴブロックが好きでそれと結びついた瞬間、はい、対文章式記憶術の出来上がりとなりました。

あとは細かい微調整が続きまして、今の状態になりました。

こうして想起量に関しては悲願を達成したわけです。