場所法初心者が熟練者並みに

場所法熟練者のスゴイところは、猛スピードで場所をたどれるところだろう。
これはかなり訓練しないとできないらしい。
ちなみにボブはできない。
まあガムシャラに場所の中を通り過ぎることはできる。
でも場所の中のポイントポイントで場面を猛スピードで切り替えことはできない。

ボブは場所法熟練者のように場所法を極めて、猛スピードで駆け抜けるのは正直メンドクサイ。
そこで場所法初心者にして場所法熟練者のように、猛スピードで場面を切り替えることがしたい!
そんな方法果たしてあるのか?

あるよ。。。

ボブが目を付けたのは、対文章式記憶術のまとめたパーツ。
対文章式記憶術を使っていればわかるだろうけど、まとめたパーツを見立ててから、パーツ一個一個をフォーカスして観るスピードはかなり速い。
これは初めからそうだから、熟練すれば本当に神速になるだろうことが予想される。
この初めから高速のパーツ巡りを利用する。

ボブは試験的に対文章式記憶術で冒頭一文、4~6単語ぐらいをパーツに変換し、それをまとめ、見立てた。
ここまでは普通の対文章式記憶術の運用だ。
そしてその冒頭の一文でできたパーツを巨大化し、文の単語の順にその冒頭一文後の文章のイメージを置いていった。
これは対文章式記憶術のパーツがそもそも大きさが不明なパーツであるからできたことだろう。
大きさがわからないから巨大化しても、脳みそが大きさを拒否することができないのではないかと考えている。
またこのときの冒頭一文後の文章のイメージも当然対文章式記憶術で単語をパーツにし、まとめ、見立てたイメージだ。

こうして一つの巨大化したイメージの各所にまたそれよりも小さいイメージが貼り付いたイメージを作った。
そしてこれが場所法熟練者の場所巡りによって強制的に、その場所に置いたイメージが想起される現象と同じことが起きるか確認した。
結果はどうやらパーツを高速でパーツ巡りしても、場所巡りと同じような現象が起きることが確認された。

確認されたが、これがさらに便利かは別問題なので、引き続き利用してみて便利かどうかの判断をする。

これがボブ流の場所法初心者が場所法熟練者並みに猛スピードでイメージを巡る手段だ。

それにしても場所を思い出すだけで、そこに付随してくるモノのイメージまで想起されるのはボブには実に不思議な現象だ。
この場所を思い出すことで付随して想起される現象をボブは今のところ、背景がモノのイメージによって削られるため、という説と場所とモノのイメージが結合して連続的になるからでは、という説を持っている。
これは昔、雲がある空の中、つまり空中にモノのイメージを置くという実験をして、雲をバックにしてモノのイメージによって雲が削られた場合、いくらか記憶に残りやすくなる、という実験から背景の方の説は支持されている。

と言っても今はそれだけだが。。。

次のイメージがわかるということ

対文章式記憶術では高速でパーツを思い出すという現象がよく見受けられる。
これはボブ的には復習コンセプトの出来損ないなのだが、どうやらそれができるのは場所法の熟練者でないとできないようなのだ。
ここでボブは思った。
この熟練者よりは遅いであろうが、初心者でもそれなりのスピードで想起できる原因と場所法の熟練者がみせるイメージの想起スピードは実は同じ原因かもしれないのではないだろうかと仮説を立てた。

その仮説のもといったん考えてみた。

対文章式記憶術では高速でパーツを思い出せるのは、そもそも全体図というのが見えているからだ。
全体図とはこの場合はパーツをまとめて一つのイメージしたときに現れる、その一つのイメージだ。
これに則って次のイメージが何かを判断している。
つまり次来るであろうイメージが、すぐにわかるから高速で想起できる。

場所法熟練者も同じことをしているという前提なので、この考えによればやはり場所法を使っていると全体図となるイメージが頭の中に存在している、ということになる。
だから次に来るイメージがわかるのだ、としたいところだがたぶん前提がやはり少し違う気がする。
対文章式記憶術で高速でパーツを思い出せる場合と場所法熟練者が高速でイメージを思い出せる場合とではやはり少し違うのではないだろうか。

そう考えても対文章式記憶術で高速でパーツを想起する場合と場所法熟練者が高速でイメージを思い出せる場合とで共通点はあると考えている。
それは“次に来るイメージがわかる”ということだ。

対文章式記憶術の場合はもはやそうだが、場所法熟練者も場所というものが無意識でも高速で思い出せる状態を作り出している。
これは次に来る場所がわかるということではないだろうか。
そのため高速で思い出せるようになるのではないだろうか。

そう考えると対文章式記憶術でも同じようなことをすればまだまだ高速化できる気がする。
反対に対文章式記憶術の全体図というのを普通の記憶術に導入すれば、初心者でも高速にイメージを観て回ることができる気がする。

そしてこれは余談だが、場所法を熟練するのが速い人はモノと場所を概観しているのではないか、とも思った。
つまりモノと場所をより記号化した情報として捉え、それこそ概要のみを抽出した形で捉えているのではないか。
そうすることで、より速く簡単にパターン化して熟達しやすい形にしているのではないか、そう思った。
本当かウソかは結局やっていみないとわからないが。。。