天井と不自然さという概念【小説版】

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前回スピードカードをやってて発見したこと。
関連付けの部分効果
関連付けの部分効果とは、対文章式記憶術で特に起きる不思議現象で、直接関連付けされたパーツの部分だけが、なぜか覚えているというものです。

これをどうやらシモニデス先生とボブは今日もヲタクしているようです。

シモニデス先生「関連付けの部分効果を使えば、依存性、つまりパーツたちが一斉忘却をする現象を食い止められるかもしれん」
ボブ「ウッホウッホホ!」

シモニデス先生「関連付けで独立性、つまり一斉忘却をしない現象を起こせるのであれば、なぜ関連付けで一斉忘却がなくなるのか?を考えればよいわけじゃ」
ボブ「ウホ♡」

シモニデス先生「一つの仮説じゃが、独立したイメージ同士が、独立した行為の情報で連続性を与えているからではないか?とも思ったのじゃ。ここから導き出せるのは、2つのパーツを何か一つのイメージに見立てるというのは、独立性を与えるという面から言えば失敗じゃ」
ボブ「ウッホー↑!」

シモニデス先生「ここでちょっと閃いたんじゃが、昔考えた“必要性連鎖”という現象が本当に存在しているのか?という検証になりそうじゃ」
ボブ「何?必要性連鎖だと(イケボで)」

シモニデス先生「そうじゃ。ボブがチョー昔に生み出した仮説的現象じゃ」
ボブ「説明しよう!必要性連鎖とは、四角い箱が2つある。その二つを一つは地面に置き、もう一つはその地面に置いた箱の上に置くのである。このとき忘却はどうなるのか?という思考実験である」
シモニデス先生「うむ。このとき、地面に置いた方の箱が先に忘却すれば、地面に置いた箱の上に置いた箱は浮くことになり不自然になる。反対に地面に置いた箱の上に置いた箱が先に忘却しても何も不自然な所はない」
ボブ「このとき、“不自然さ”は受容されず、前者の忘却は箱が浮くことなく両方の箱の忘却につながるというのが、この状況の仮説です」
シモニデス先生「これが依存性と独立性の問題に非常によく似ているのじゃ」

ボブ「この他にも例えば鳥が魚をくわえながら、空を飛んだ場合、鳥が先に消えてしまうと魚が宙に浮いてしまう。反対に魚が消えても問題なくイメージできる。この前者が“不自然さ”が受容されない例の一つと考えられます。つまり魚が宙に浮いているのは“不自然”だから、魚も消してしまおうという判定基準があるのではないのか?ということです」

シモニデス先生「そう。それが対文章式記憶術につながるわけじゃ。つまり仮にパーツで構成したイメージの真ん中のイメージが抜け落ちたとしても、“不自然さ”は受容されないため、全部消えることが予想されるのじゃ」

ボブ「もし仮にイメージの記憶の世界に“自然さ”や“不自然さ”という概念が判定基準に入っているとしたら、天井に人や物を置くのは、即座に「できない」ことがわかるようになります」
シモニデス先生「実際どうなんじゃろうなー?」